「たぶんかひろばpazuru」は、東広島に住むさまざまな国籍、宗教、文化を持った人々が集い、交流を行う市民団体。相互理解を図り、人や地域と新しいつながりをつくることを目的に活動しています。もともと仕事で日本語教室などに関わっていた代表が、教室内でうまくコミュニケーションを取れずに、楽しくなさそうにしていたお母さんを目にしたことが、団体設立の背景です。また、子育てをする上で出てくる、買い物をする場所や学校選びなどのちょっとした悩みを共有できる場所をつくりたいという思いもありました。情報交換をしつつ、国籍に関係のない人間関係を構築できるコミュニティにしていこうと考えたのです。
活動は月1回で、東広島で暮らす人たちが中心ですが、遠くは呉や大竹から足を運んでくれる人もいます。外国籍の参加者は、子育て中や来日直後の人が多く、生活情報を求めて来られる場合が多いです。また、日本人参加者は国際交流に興味がある人、多言語コミュニケーションを楽しみたい人などがよく来られます。
活動内容は、自分の国や自分自身のことについて話す「もっと知ろう!お隣さんは〇〇人講座」や、毎回違ったテーマでおしゃべりをする「おしゃべりカフェ」、学校の仕組みやルール、気になることの情報交換をする「学校について話そう」などさまざま。気候の良い時期には親子で楽しめる「ピクニック」を開催し、もしもの時に備えるため「災害・危機管理講座」なども開いています。参加されるにあたって、言語の壁を気にされる人もいますが、英語とやさしい日本語をメインにメンバー同士が会話をサポートし、時には翻訳機も使うので大丈夫。まずは自分が楽しむことを第一に、活動に気軽に参加してもらえたらうれしいです。
ボランティア団体なので大きなことはできませんが、今後もコツコツと現状の活動を続けていければと考えています。日本で暮らす外国籍の人は、周囲が気付かないままに孤立していたり、仕事をするにしても情報が手に入らなかったりサポートする人がいないせいで限られた職種にしか就けない場合が多々あります。また、外国から日本に来て、職場や学校などの“居場所”がある人はいいのですが、その家族はどうしても孤独になってしまいがちです。私たちの団体が、そういった人々の受け皿となり、これからもこの活動を広げていけたらと思います。
たぶんかひろばpazuru