武田中学校 武田高等学校
新たな価値観を生み出す「世界市民」を育成
Interview
興味のある分野から学びを深める
1967年に創設された本学では、「世界的視野に立つ国際人の育成」を建学の精神として、「世界市民」の育成に取組んできました。SDGsが目指す<誰も置き去りにしない持続可能な社会の構築>という目標は、本学の方向性と同じ。そこで2019年から、全学でSDGsを実践し始めました。
中学校では、1〜3年生が学年の枠を超えて6つの班を編成。SDGsの17の目標のうち、毎年6個について「調べ学習」を実施。3年間で17の目標全てを身近に感じられるようにしています。2021年は「SDGs未来都市東広島パートナー制度」に登録した企業へのインタビューも開始。実践事例を通じて、学校での学びと社会のつながりを実感できるようにしています。
高校では総合学習の時間に、個人またはグループで興味を持った課題を探究。1年生は「広島」、2年生は「アジア」、3年生は「世界」をテーマとし、スポーツやファッション、文学など、多様な角度からSDGsの課題を分析しています。

地球規模の大きな課題を

〝自分の問題〟として

考えるようになりました

教員 水野 雄大さん(右)
教員 嶋﨑 稜馬さん(左)
中学3年生 田代 心優さん
公開日:2021年12月

武田中学校 高等学校のSDGs実践

家庭にもSDGsの輪が広がる
SDGsの実践においては、主役はあくまで子どもたち。教員は生徒たちが深く考え積極的に行動できるよう、全力でサポートしています。例えば、校内の教室や学食、職員室、トイレなど、あらゆる場所に関連するSDGsの目標を掲示。全ての生活シーンが社会や世界とつながっていると意識できるように支援しています。地球温暖化や貧困問題などを、身近なこととリンクさせた生徒たちは「自分にも何かできることはないか」とSDGsの実現を主体的に考え始めました。
家庭でも、環境や平和について話す生徒は珍しくありません。子どもたちに影響を受けた保護者の皆さんにも、行動の変化が生まれています。「環境に優しい洗剤を購入する」「食品ロスを減らすために、買い物をする時は(賞味期限が迫った)手前の商品を選んでいる」といった小さな実践から、SDGsの裾野が広がっています。
これからの社会で求められるのは、新たな価値観を生み出し、課題を解決していく有為な人材。緑豊かなキャンパスから、持続可能な社会の実現を目指しアクションする若者たちが、すくすくと育っています。
本学では、授業中だけではなく学校生活のあらゆる場面でSDGsを意識。17の目標全ての達成に向けて取組みます。
対応するSDGs ゴール
委員会活動
各委員会がそれぞれの取組みとSDGsの目的を結びつけ、社会貢献活動を行っています。例えば、生活委員会は学内でペットボトルのキャップを集め、世界の子どもたちにワクチンを届けるエコキャップ運動に参加。美化委員会は使い捨てカイロを回収し、水質浄化に活用する団体に寄託。図書委員会は「SDGsにつながる本」を紹介しています。
武田祭(文化祭)
展示や模擬店などを出店するクラスや委員会、サークルは、それぞれ「私たちのSDGs宣言」を明示。「プラスチック製容器を使わず、木製のスプーンやコップを使用し、ゴミを削減する」「地元の食材を積極的に使う」など、団体ごとに持続可能な社会につながる工夫をしています。
※写真は2019年の様子
SDGs研究会
部活動の一つである「SDGs研究会」のメンバーは、全校生徒をリードしてSDGsを推進しています。日常生活でできるエコとして、学内からコピー用紙の裏紙を集めてノートを作成。希望者に配布し紙資源の有効活用につなげています。また、2021年は全国高校生SDGs選手権で優勝。その際提案した「#おりづるリレー」が広島ドラゴンフライズ(プロバスケットボールチーム)に採用され、選手やサポーターの皆さんが折り鶴をつくり、SNSで平和への思いをつないでいます。
子どもの本気は社会を動かす 数学科教員・SDGs研究会顧問 水野 雄大さん
私は武田の卒業生ですが、自分の中高時代と比べて、現在の生徒たちの頑張りには目を見張ります。地元のSDGs実践企業にアポイントをとり、インタビューを行い、社会課題の解決策を考える姿は頼もしい限りです。生徒たちが真剣にぶつかると、企業の皆さんも本気で応えてくれます。まさに[17]の〝パートナーシップで目標を達成しよう〟の精神。大人も子どもも対等な関係で取組むことが大事だと、生徒たちに教えられました。
教科横断型の授業で学び深める 理科教員 嶋﨑 稜馬さん
生徒たちに「SDGsは面白い!」と興味を持ってもらうのが教員の役目。年度初めに「SDGsカードゲーム」で楽しく学びをスタートしています。教員が連携して行う、教科横断型の授業も積極的に実施。例えば気候変動は、国語・数学・理科・社会・英語の5教科で多面的にアプローチしました。イカの解剖(理科)と調理(家庭科)をドッキングした授業では、生物の仕組みを学びながら、食料資源の有効活用を実践。記憶に残る授業になりました。
手作りポスターで地元企業を応援 中学3年生 田代 心優さん
私のグループは地元のかりんとう屋さん・香木堂さんにインタビューしました。「材料は全て国産」「酒粕やゴボウ、エゴマなど東広島産の素材を活用している」「食物アレルギーがある人にも配慮した商品を開発」など、発見がたくさん!地域社会や健康に配慮したかりんとうを広めるため、グループの仲間と校内販売を企画。私は絵が得意なので、ポスターを作って事前告知をし、手作りのリーフレットを商品に添えて販売しました。武田のみんなに、香木堂さんの味と思いを知ってもらえてよかったです。
企業・団体情報
学校名
武田中学校 高等学校
学校紹介
1967年に設立された中高一貫教育校。建学の精神「世界的視野に立つ国際人の育成」のもとに、豊かな教養と広い社会性を養っている。積極的なSDGs推進、タブレットを活用したICT教育などで全国から注目を集める。
住所
広島県東広島市黒瀬町大多田443-5
電話
TEL 0823-82-2331
URL
https://takeda.ed.jp/