私は東京の大学で社会福祉を学び、卒業後は都内の区役所に就職。福祉指導という専門職で2年間働いた後、結婚を機に東広島市へ転居しました。周囲に知り合いがいない環境で、一人ぼっちの子育てはとっても心細かったですね。子どもが小学生になってから、福祉活動のボランティアに参加。するとすぐに仲間ができ、自分がやりたかった福祉にも携われて、本当にうれしかったです。
その時のボランティア仲間と、2000年に立ち上げたのが「陽だまり」です。まずは地域の人が互いに助け合う「陽だまりクラブ」を発足。買い物や掃除、子育てなど、暮らしの中の困り事を助け合いの精神で解決していこうと考えました。その後、2003年にNPO法人格を取得し、介護保険制度の訪問介護事業を開始。高齢者が安心して暮らせるように、保険適用のサービスと「陽だまりクラブ」の助け合いを組み合わせて、柔軟なサポートを提供しています。
それから数年後、子育て支援にも取組み始めました。というのも「陽だまり」のメンバーには、私と同じように一人ぼっちの子育てを経験した仲間がたくさんいたからです。核家族化が進み、転勤族が多い東広島市には、孤独を感じている子育て世代が少なくありません。「自分たちと同じような思いをさせたくない」と、2013年に学童保育「放課後こどもくらぶ」を開設しました。さらに2021年12月には、念願の「コミュニティカフェ fun fan 陽だまり」をゆめタウン東広島にオープン。子育て世代を中心に、高齢者、外国人、障がいのある方など、誰もが安心して交流できる場を目指して、ボランティアの皆さんや多様な団体の皆さんとの連携を進めています。
特定非営利活動法人 陽だまり