犬猫が愛され、悲しむ命がなくなる世界に
私はもともと、ピアニストとして活動をしてきました。東日本大震災が発生した2011年、あまりの惨状に「自分にも何かできることはないか」と、チャリティコンサートを開催。地域センターなどでコンサートを開き、代金を復興支援金として寄付してきました。このコンサートは今も続いており、のべ15回ほど行っています。ある時、運営を通して動物愛護の活動を行っている方と知り合いました。それまで動物愛護の現状をあまり知らなかった私は、当時広島県が殺処分ワースト1だったことも含め、その悲しい事実に大きな衝撃を受けました。小さい頃から、生き物であれば何でも大好きだった私にとって、人間の都合で消えていく命があることが大変なショックだったのです。「この事実を、多くの人に知ってもらわねば」。そう考えて、コンサートで動物愛護について話をしてほしいとお願いし、コーナーを設けることにしました。同時に、私自身も、よりたくさんの人に啓発を行うことができないかと考え、地域に根付いたFM東広島で番組を持とうと決意。あちこちに足を運んでスポンサーを募り、1時間の番組を持てるようになりました。ラジオ出演するにあたり、「活動団体の名前をつけては」と提案を受け、「ワンハート制作委員会」と命名。ワンちゃんの「ワン」と、「心をひとつに」という意味を込めています。活動を続ける中で、理解を示してくれる行政の方とも知り合うことができ、各所との連携のもと、支援の輪が広がっていきました。近年ではSDGsの言葉に出合い、「誰一人取り残さない」という理念に共感し、「人も動物もSDGs」というパンフレットを作成。人間と、動物たちが、幸せに共存できる社会を目指し、よりいっそうの啓発活動に力を入れています。