安心安全なおやつを多くの人の手へ
私の創業のきっかけは、夫が病に罹患したことでした。発覚した時はすでに末期の状態で、少しでも治る可能性があるのならと、手術や治療のほか食事療法にも積極的に取り組みました。残念ながら、その後彼は他界してしまいましたが、食事を中心にした生活改善を行ったことで、夫は最期まで良好な状態で生き抜くことができました。この経験を通じて食の大切さを実感した私は、健康的でナチュラルな食事を提供するカフェを2003年にオープン。アレルギーで困っている人や、健康志向の人に安心して楽しんでもらえる店、地域貢献できる店を目指して、日々仕事に邁進してきました。店を営む中で、「アレルギーのあるわが子も、気にせず食べられるようなおやつがあったらうれしい」というお母さんたちの声を聞くようになり、ヘルシーなおやつ開発に着手。当時、店で手作りのうどんを提供しており、その生地を揚げてみたところ素朴な味のかりんとうが出来上がり、「乳製品不使用のこのおやつなら多くの人に喜ばれるのでは」と、以来、かりんとう作りに心を砕いてきました。「体が喜ぶもの」を基本理念とし、防腐剤や保存料、香料、着色料などの添加物は一切使わず、野菜やゴマ、酒粕といった地元の食材を原料に使用。お陰様で皆様に愛される、安心安全なおやつとして認知されるようになってきました。今後はこのかりんとう作りを通じ、地域の雇用の創出や働きがいづくり、フードロスといった側面にも力を入れていきたいと考えています。