着眼点を与え、子どもたちなりの答えを
本校は昭和28年7月に、肢体不自由児施設「若草園」の開園に伴い、広島市立尾長小学校および二葉中学校の特殊学級が園内に設けられたのが始まりです。その後、広島県養護学校の設置により同校若草園分校に、昭和47年に独立して広島県立西条養護学校となりました。児童生徒の数は現在60名ほどで、その約半数が生活している若草園から登校、残り半分が自宅から通学しています。教育目標は、「児童生徒の『知りたい』『伝えたい』『やってみたい』という思いを引き出し、『地域と協働しチャレンジし続ける』児童生徒を育成する」こと。児童生徒の身体の動きや生活経験等を考慮して、歩行などの運動・動作を改善・克服する自立活動、社会的な自立を目指しています。昨今ではSDGs教育を取り入れ、達成目標2「飢餓をゼロに」に基づいた残食を減らす「給食チャレンジ」や、達成目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」を目指す手作りエコ加湿器の作成、節電を呼びかけるポスター制作など、色々な取組みを行っています。SDGsは世の中をより良く変えていこうというひとつの指標ではありますが、この概念を教育に取り入れることで、児童生徒の社会参加への意識づけが行えるのではないかと考えています。そして私たちの役目は、あくまで着眼点を与えること。児童生徒が自分たちで考え、自分たちなりの答えを導きだせるようなサポートができればと考えています。今回は、普段の学習の中で、子どもたちが各々のテーマに沿って調べたり体験したことを一部紹介します。