八千代工業株式会社
モノ創りの精神で新事業に挑戦
Interview
社内外に広がるサステナブルな取組み
創業1963年の弊社は、手縫針の製造を起源としている手芸用品を中心としたメーカーベンダーです。その生産技術を活用し、文具、玩具、レジャー、雑貨、園芸用品など幅広いカテゴリーの商品を生産・販売しています。経営理念のひとつが「モノ創りの精神を通じて社会に価値を提供する」であり、創業して60年が経つ今も、時代の変化に対応した柔軟性のある企業を目指しつつ挑戦を続けています。近年では、地域が抱える課題を、この「モノ創りの精神」で解決できないかと新事業に着手。東広島市福富町で、米の生産時に発生するもみ殻を使用した、もみ殻固形燃料を製造しています。地元の農業関係者が廃棄に困っていたもみ殻を活用することで、アップサイクルに寄与して新たな雇用を創出し、環境負荷の低減につなげています。また、ジビエ事業もスタートし、シカ肉を使ったペットフードを開発。こちらも同じく、野生鳥獣による農作物被害という地域課題解決の一助を担いながら、大切ないのちある動物の肉を有効活用して、循環型の経済を生み出しています。ほかにも、2019年から農業部門に新規参入し、栄養価の高い「スプラウトニンニク」の生産を開始。農薬や肥料は一切使用せず、太田川の天然水を使って育成し、安心安全な食材の提供を心がけています。さらに事業内容に加え、社内では高齢者雇用の延長や女性活躍推進の整備など、誰もが働きやすく活躍できる労働環境を構築。社内外にかかわらず、SDGsのゴール達成に関わるさまざまな取組みを積極的に展開しています。

もみ殻固形燃料や

ジビエフードで

地域の課題を解決

総務経理部 次長 濵岡 一人さん(右)
営業本部 第二営業部 統括次長 菅原 章夫さん(中)
生産物流部 課長 山田 和也さん(左)
公開日:2023年12月

八千代工業のSDGs実践

もみ殻固形燃料「火の匠」を製造
地元のJAに協力してもらい、不要なもみ殻を回収。専用の機械で圧縮して熱を通し、もみ殻固形燃料を作っています。廃棄される予定だったもみ殻を有効活用して、地域や環境に貢献。出来上がったもみ殻固形燃料「火の匠」はホームセンターで販売しています。薪ストーブや風呂釜の燃料に用いられるほか、長期保管が可能なので、災害時の備蓄燃料としても重宝されています。
もみ殻固形燃料火の匠_プレスリリース
対応するSDGs ゴール
ジビエを使ったペットフード開発
広島県内で捕獲され、東広島ジビエセンターで処理されるジビエを利用したペットフード「ずっとシリーズ」を商品化。獣害対策に一役買うと同時に、いのちの循環、自然環境の保護に寄与しています。また、安心安全で高品質なジビエ肉であることを認証する「国産ジビエ認証」を取得。高たんぱく、低カロリーなヘルシーフードのため、安心してペットに与えることができます。
ジビエペットフード プレスリリース
対応するSDGs ゴール
安心安全なスプラウトニンニク
物流センターの移転に伴う空きスペース活用対策として、農業ブランド「水鏡ファーム」を立ち上げ、「スプラウトニンニク」の生産を開始。水耕栽培期間中は農薬や液肥を使わずに育てるスプラウトニンニクは、栄養価が高く、えぐみやにおいが少ないのが特徴。新芽にはリラックス作用のあるGABAが発芽玄米に比べて約1.8倍含まれており、注目の野菜として期待されています。
対応するSDGs ゴール
働きやすさを生む社内の労働環境
高齢者の延長雇用制度や技能実習生の受入制度、障がい者雇用、女性活躍推進プロジェクトなどを進め、ダイバーシティが叶う職場環境の構築に努めています。また、社員が健康でイキイキと働き続けられるよう、各種研修や資格取得を促進。健康診断、メンタルヘルスチェック、ウォークラリー等も定期的に行っています。有給休暇や時短勤務制度、ノー残業デー、育児休暇制度も整っており、ワークライフバランスが実現できる環境です。
対応するSDGs ゴール
環境に配慮したエコな行動を加速
メイン倉庫に太陽光パネルを設置、電力の一部を太陽光発電でまかなっています。また、本社では地下水を有効活用し、LEDへの切り替えも順次行っています。エアコンの温度管理等も徹底しており、電気や冷暖房は必要最低限の使用を心がけています。BCP対策(自然災害や人的災害におけるリスクマネジメント)にも注力しており、廃棄段ボールのリサイクルも進めています。
対応するSDGs ゴール
地元人材の採用や地域貢献活動
安佐北区可部にある本社、福富工場共に、地元人材の積極的な雇用を推進しています。また、地元の小中学校やクラブチーム、お祭りなどへ寄付をさせていただき、地域の活性化に貢献しています。本社では最寄り駅周辺の清掃活動にも従事し、地域の人たちとのコミュニケーションやパートナーシップを大切にしています。
対応するSDGs ゴール
一人ひとりの意識の高まりを実感 総務経理部 次長 濵岡 一人さん
私たちがこれまで社内外で取り組んできたことが評価され、2023年は「健康経営優良法人2023(中小規模法人部門)」や「ひろしま企業健康宣言 健康づくり優良事業所」(最高の5つ星)に認定、「第2回 広島ワークスタイルカンファレンス(女性・障がい者・高齢者・外国人活躍推進部門)」でグランプリを受賞するなど、数々の快挙を成し遂げることができました。また、サステナブルな主要事業であるもみ殻固形燃料の製造においては、東広島市のホームページを通じて一般団体の方から「工場を見学させてほしい」と依頼をいただき、事業の認知度が上がっているのを感じています。東広島SDGsパートナーとなったことで、各企業様の取組みを参考にさせていただくと同時に、弊社で実践可能な活動をより検討できるようになりました。また、社員一人ひとりのSDGsに対する思いも深まってきたと感じています。
今後も飽くなきチャレンジを 営業本部 第二営業部 統括次長 菅原 章夫さん
もみ殻固形燃料の製造においては、その過程で地域が抱える課題を解決することができました。調べたところ、もみ殻はほかにも活用方法があり、肥料化したり、水のろ過装置にも有用なようです。また、スプラウト商品に関しても、カイワレなどほかの作物もできるのではないかと実験中です。今後は他企業様のアイデアや経営手腕を学び、また違った商品の開発を進めていきたいです。社内では、カーボンニュートラルの施策や全社LED化、禁煙率アップ等を順次推進していきたいと考えています。
自分事としてSDGsを理解して行動
生産物流部 課長 山田 和也さん
会社ではSDGsプロジェクトメンバーの一人として活動しており、持続可能な取組みを色々と進めてきました。当初はSDGsという言葉の意味すら理解できていませんでしたが、少しずつ自分事として落とし込めるようになってきました。弊社は広島市男女共同参画推進や女性活躍セミナーを管理職全員が受講するなど、女性活躍の実現に積極的。また、子どもの急病や学校行事などで休みを取りやすいように、有給休暇取得の推進や時間単位有給休暇制度、男性社員の育児休暇制度も推進しています。もみ殻固形燃料事業においては、試行錯誤しながら、やっと安定した製造販売を行えるようになってきました。これからも社内外で弊社にできることを探り、SDGs達成に力を尽くしていきたいです。
企業・団体情報
社名
八千代工業株式会社
会社紹介
1963年12月創業。従来の親会社から針製造部門を独立させ、旧高田郡八千代町へ移転。1998年には丹東大信制釘制針有限公司(100%独資企業)を設立し、メインの製造拠点を日本から中国に移す。製品は企画、製造、販売、輸出入までワンストップで運営しており、国内外で検品体制を維持しつつ品質維持に力を入れる。会社の行動規範である4C(Change/Challenge/Chance/Creative)を掲げ、総合雑貨企画会社へと進化中。
住所
広島市安佐北区可部1-1-4
電話
082-516-7034
URL
https://www.yachiyo-industrial.com/index.html